シアトル・マリナーズ再建への道②
私は,シアトル・マリナーズ再建の鍵は,「タレント評価」であると考える.選手の能力を正確に把握し,トレード,ドラフトすれば,巨額なお金をFAにつぎ込まなくても勝てる.良い例としては,今シーズン,遂に躍進したタンパベイ・レイズやミネソタ・ツインズ,悪い例としては,ニューヨーク・ヤンキース,そして残念ながらシアトル・マリナーズがあげられるだろう.タレント評価の点から考えると,ZduriencikのGM就任は正解である.今日は,マリナーズの現有戦力から2011年ロースターを予想し,補強のポイントを探ってみたい.
シアトル・マリナーズ 2011 予想ラインアップ
※1 (数字)は2011年開幕時の年齢
※2 Beltre, Putz,Bedardは他チームへ移籍と予想
C:Rob Johnson (27) 城島健司(35)
2011年,先発のマスクをかぶる可能性があるのは城島,Johnson, Clementの3人だが,城島の年齢と今シーズンの成績,Clementの守備を考えるとRob Johnsonになる可能性が高いのではないだろうか.
1B: Jeff Clement(27) Bryan Lahair(28)
パワーバッターで中軸を打つ選手が欲しいファースト/DHは完全に駒不足である.LaHairはマイナーではそこそこの成績を上げているが,潜在能力が高いのはJeff Clementだろう.今シーズン,メジャーでは調子が上がらなかったが,AAAでは.335/.455/.676と好成績をあげており,経験を積めばOPSの高い打者になる可能性がある.
2B: Jose Lopez(27) Luis Valbuena(25)
セカンドは.守備の面で少し心もとないが,Jose Lopezで決まりだと思われる.今シーズン,クリーンナップを打つこともあったLopezだが,選球眼が悪いので,今後中軸を打つには出塁率を良くする必要があるだろう.
3B: Carlos Triunfel(21) Matt Tuiasosopo(24)
Beltreが去った後,マリナーズのサードを守るのはCarlos Triunfelだろう.今シーズン,若干18歳でアリゾナ秋季リーグに参加し,活躍している(.298/.339/394).マイナーでは,ショートを守っているが,Betancourtがトレードされない限り,サードへの移動が濃厚だ.もしマイナーでもう少し時間がかかるようならば,今シーズン,9月にメジャーを経験したTuiasosopoがサードを任されるであろう.
SS: Yuniesky Betancourt(29)
2011年,ショートを守っている可能性が高いのは,キューバ出身のBetancourtだろう.持ち味の守備は堅実だが,打撃面は正直,物足りない.レギュラー定着後,3年たった今でもOPS(出塁率+長打率)が.700を行き来しており,成長がみられない.
OF: Ichiro(39) Waldmir Balentien(26) Michael Saunders(24) Jeremy Reed(30) Mike Morse(29)
外野は順当にいけば,ライトIchiro,センターSaunders,レフトBalentienだが守備面を考えると,Reedがセンターに入り,Saundersがレフト,BalentienがDHに周る可能性もある.BalentienとSaundersはシーズン20本塁打出来るパワーを持っており,成長すれば良い外野手になるだろうが,オールスターに選出されるようなエリートではないだろう.